ご無沙汰しております。
2019年の抱負は楽しく!チャレンジ!クオリティアップ!です!
張り切ってまいりましょう!!
さて、今年初めてのブログは
全国新酒鑑評会で4年連続金賞受賞、
全国の有名蔵が集まる市販酒のコンテストでも優秀な成績を収める
「廣戸川」を醸す松崎酒造さんをクローズアップしますよ!
先日、松崎酒造さんにお邪魔して酒蔵見学をさせていただきました。
杜氏の祐行さんがイケメンなこと!
いつお会いしても物腰やわらかで爽やかな杜氏さんです。
突然ですが、みなさん日本酒の基本はご存知ですか??
上級者さんは「話を戻します」まで飛ばして下さい!
Q.日本酒は何からできているの?
A.日本酒の原料は「米」と「水」と「米麹」です。
米:普段食べている「米」とは違い、「酒米好適米」と言って酒造用に適した米を使います。
様々な米の品種が栽培されています。
松崎酒造さんは「夢の香」をメインに使用されています。
水:日本酒造りには大量の水が使われます。日本酒造りに用いる水を「仕込水」と言い、清らかで、豊かで、不要な成分を含まない水が不可欠です。
天栄村の清らかな水が良い仕事をしているのですね。
米麹:蒸した米に「麹菌」というカビの一種を繁殖させたもの。
アルコール発酵をさせるためには糖分が必要ですが、
米には糖分が無いので「米麹」が米に含まれるデンプンを糖分に変える役割を果たします。
杜氏さんの穏やかなお人柄の内にある、毎年調合等、挑戦されている熱い姿に感激しました。
Q.日本酒の特定名称ってなに?
日本酒のラベルによく記されている「本醸造」「純米酒」「吟醸酒」などの名称を見たことはありますか?
A.簡単に言えば日本酒の「種類」です。
原料や米の精米具合によって表示できる名称が異なります。
まずは、2つの観点を軸に分類されます。
① アルコールの添加の有無
② 米をどのくらい精米したか
この2つの観点を軸にして、8種類の名称があります。
【本醸造タイプ】醸造アルコール添加
・本醸造…精米歩合70%以下
・特別本醸造…精米歩合60%以下または特別な製造方法
・吟醸酒…吟醸造りで精米歩合60%以下
・大吟醸…吟醸造りで精米歩合50%以下
【純米タイプ】醸造アルコール無添加。米と米麹のみ使用。
・純米酒…精米歩合70%以下
・特別純米…精米歩合60%以下または特別な製造方法
・純米吟醸…吟醸造りで精米歩合60%以下
・純米大吟醸…吟醸造りで精米歩合50%以下
このように分類されています。
松崎酒造さんは純米が65%以上です。
しのやで取り扱っております松崎酒造さんの「廣戸川」は
本醸造、特別純米、純米、純米吟醸の4種類です!
Q.日本酒はどのようにつくられているの?
① 精米 ~お米を削る~
まず原料であるお米(玄米)を磨きます。
たんぱく質や脂肪が多い、周りの部分を削ることによって、お米の美味しい部分だけを残すそうです。
削って残った部分の割合を「精米歩合」といい、この割合によって日本酒の種類が変わってきます。
お米を削れば削る程、割れないようにゆっくり削る必要があり、その分時間もかかったり、たくさんの米粒が必要だったりするため、高価なお酒になるそうです。
精米歩合の数字が低いほど、お米はより磨かれていてグレードが上がっていくそうです。
② 洗米・浸漬 ~米を洗い、吸水する~
蒸米をつくるために、ムラなのないよう、厳密に時間を図って水を吸わせます。
洗米機を使う場合が多いですが、精米歩合が高い米は柔らかく砕けやすいので、手作業で行われることが多いそうです。
蒸米の仕上がりに直結するので正確さが要求されます。
③ 蒸し ~仕込みに適した米に蒸し上げる~
巨大なせいろの中に米を入れ、強い蒸気で蒸します。
蒸しあがった米は冷気で冷まし、次の作業に備えられます。
④ 製麹(せいきく) ~蒸米に麹菌を繁殖させ麹をつくる~
麹の中で生産された糖化酵素というものが、米のデンプンを分解して糖分を作り、その糖分を酵母が食べることによってアルコールが生産されるそうです。
うまく麹菌を繁殖するよう温度管理に気を遣いながらつくられるのです
⑤ 酒母(しゅぼ)作り ~お酒のもとをつくる~
出来上がった麹と蒸米と仕込水に酵母を混ぜ、培養します。
この作業を経て、甘い香りを漂わす酵母が出来上がります。
⑥ もろみ作り ~酒母を土台に仕込む~
出来上がった酒母に麹、蒸米、水を加えて、もろみを造ります。じっくりと醸されていき、熟成もろみが出来上がります。
⑦ 上槽(じょうそう) ~もろみを絞って清酒と酒粕に分ける~
松崎酒造さんは1200㎏のうち、500㎏弱ほどの粕が出るそうです。
⑧ ろ過 ~固形物や異物を除去する~
⑨ 火入れ ~加熱をして殺菌し酒質の安定を図る~
火入れがされていないお酒を「生酒」といいます。
殺菌処理が行われていないため早く飲まないと本来の味が変わってしまうそうです。
松崎酒造さんの生酒は完全受注分のみの生産です。
⑩ 貯蔵・加水 ~貯蔵熟成で風味を増しながら出荷を待つ~
松崎酒造さんは、サーマルタンクで保管し、出てきたお酒をマイナス温度で瓶詰めされます。
1日に180㎏瓶詰めされて出荷となるそうです。
こうやって私たちの手元へ届けられているですね。
A.相当な時間と手間暇がかかっていることが分かりました。
話を戻します。
まずはお洒落な蔵の中でお話を伺いました。
醸造開始は10月から、後半は4月に甑倒しとのことです。
なんと2020年に向けて新しい建屋を建設予定との事です。
今回特別に「麹室」と呼ばれるお部屋に入れていただきました。
新しい木製の建屋で木の香りがしていました。
前室で麹菌を定着させるために、もわっとする40度の温度で50時間寝かせているそうです。
棚部屋ではステンレスの容器で1回に120㎏の麹をつくっていました。 12-3㎝の高さにし、手入れた時間が分かるよう、機械が導入されていました。 温度は33度設定になっており、外気との温度差があるのに眼鏡が曇らないんです。なんとまあ、すごいですね。
次は麹の寝床=分析室に入れていただきました。
機械で9-10種類の麹菌を分析しているそうです。
次は酒蔵です。
中の温度は5度で、ひんやり。既にお酒の香りが漂っていました。
大きな酒造タンクが並んでおり、なんと1200㎏も入るそうです。
タンクの周りには細いホースがぐるぐると巻き付けられていて、このホースに冷水を通してタンク内の温度を保っているそうです。
梯子に登り、タンクの中を覗かせていただくと、もろみが息をしているかのようにポコポコと動いていました。
最後にアルコール16.5%の原酒を試飲させていただきました。
いつも穏やかにお話してくださる中に、熱い思いと時間と丹精を込めて大変丁寧につくられている杜氏のお人柄と同じように、優しいながらも力強さがしっかりと感じられる味でした。美味しかったです!
松崎酒造さんへお邪魔し、お話を聞いたり、酒蔵を見学させていただいたり、実際に試飲させていただいたりと、大変勉強になりました。
教えてくださいました祐行さんありがとうございました!
しのやにお越しの際は是非、美味しい廣戸川を味わってみてくださいね。
今日も元気にお待ちしております!!!