「私が飲食店を通してお客様にお伝えしたいこと」

「私が飲食店を通してお客様にお伝えしたいこと」
今日はちょっと真面目な話をしますので、長いですが気が向いたら読んでください。私が農家さんを、含めすべての生産者の方々を尊敬、感謝するきっかけのお話です。決して調理する方の批判では無いので、気を悪くされた方はご容赦ください。


私は毎年妻の実家の稲刈りを手伝っております。確か、8年前位から手伝っています。飲食店で働いていながら恥ずかしながらそれが人生で初めての農作業でした。
義父の田んぼは、天日干しでコンバイン等を使わないとても時間と労力が必要なアナログな農法です。
稲を刈って、刈った稲を集めて、稲を掛ける。そして数日してから掛け返し(1度掛けた稲を逆向きにしてまた乾燥させる)をして、脱穀して、籾摺りをして、玄米になる。


文章で書くと3行程度ですが、実際やってみるとこれがものすごーーーく労力と時間がかかりとてもとても大変です!!!農作業初めての私には今までで感じたことのない衝撃でこんなに苦労をして米ができるのかと思うと、お米の大切さを感じました。
そして、数日が過ぎ新米を食べた時はもっと衝撃でした。
「今まで食べた米の中で1番うまい。」
それはおかずがなくても、本当にお米だけでご馳走になる食卓でした。そこには特別な調理人もいなければ特別な調理法でもなく、ただ電子炊飯器でごく一般的な炊き方をしたご飯でした。
この経験は飲食店をしていて、とても新鮮でした。私の義父のお米は別に日本一美味しいお米では無いのだと思います。でも、私にとっては紛れもなく日本一美味しいお米です。
それが何故なのかと思うと自分で実際田んぼに行き、苦労をして刈り取り、一生懸命脱穀、するすをしたお米ということが、ものすごく腕のいい調理人や、極上の品質のお米では無いのです。(
かといっても今時天日干しのお米は貴重でとてもひいき目なしに美味しいお米です)
その生産現場に携わったということが、最高の調味料となり、それが日本一美味しいお米という風に感じれたのだと思います。
私はこの経験を通して農家さんの素晴らしさを感じ、自分が今まで知らなかったことを恥じて、この経験を飲食店で表現したいと思っています。
どの農家さんもこの様に苦労して手間ひまかけて農産物を育てています。その時必要なもの(水、栄養、温度、等)を見極めながら、この労力をかけてると思うとただただ頭が下がります。私にはこういう単純作業しか手伝えませんが、お客様に伝えるにはと日頃から頭を悩ませております。今後もしのやを通して少しでも私のこの感動を伝えられる様に様々な農家さんの力をお借りしながらお客様にお伝えしていければと思います。
ふくしまという土地は街中でも少し車を走らせればすぐに農地があります。皆さん見慣れた風景かもしれませんが、一歩中に入ってみると今までの価値観ではない世界が拡がっているかもしれません。ぜひ私たちと御一緒しませんか?
自分で農作業してから食べる食事とお酒はとても美味しいですし、とても幸せな気持ちになれますよ!!
これは農家さんだけに関わらず、酒蔵さんもそうだと思います。この尊敬の念と感謝の気持ちをお客様の喜びに変わる様に一生懸命努力したいと思っておりますのでよろしくお願いしますm(_ _)m
長々と読んでいただけた方々ありがとうございました。乱文にて失礼しました!!なんか急に稲刈りの風景を見て思い出したので書かせていただきました!!
失礼いたします!!